友とのんびり渓流を堪能。春アマゴに舌鼓【岐阜県・吉田川】

花冷えという言葉をご存じだろうか。桜の咲く季節に一時的に寒さが戻ることを差すのだそうだ。アマゴの素揚げが食べたくなって、調達にと郡上漁協管内の吉田川に出かけた日はちょうどそんな花冷えの日。「寒さに花粉症はつらいなあ」と初めからビビりながらの釣行であった。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

淡水の釣り 渓流釣り

明宝大橋直下からスタート

うららかな春の釣りには同行者が欠かせない。

この日の犠牲者は旧来の釣友でフライマンのAT君。

いろいろ多忙でなかなか釣りに行けない彼は「この日もしアマゴに会えなければ引退する!」と公言

そうはさせたくない私はなんとか彼に吉田川の宝石に出会ってもらうべく、ポイントを吟味した。

最初のポイントはキャスティングのバックの取れる明宝大橋直下の瀬と淵に決定。

明宝大橋の真下のポイント。

AT君は入川口正面の瀬を、私は上手の淵でサオを伸ばすことにした。

昨日の雨で若干の増水だが、これはむしろ好感触と信じてサオを振る。

ミミズをエサに淵尻のカケアガリを丁寧に攻めていくと数投目にコツッとアタリ。

タックル図。

ミミズにかみ痕を残しただけだったが、魚の反応があることにホッとする。

エサをイクラにして数投目、注文通りの素揚げサイズ、17cmのきれいなアマゴがぶら下がる。

開始早々の釣果にAT君のテンションも上がる。

白泡の切れ目にきれいに届けられたドライフライが流れの表面を滑っていく。

次の落ち込みに吸い込まれたフライを回収して再びキャスト。

いつ見ても魔法のように伸びていくフライラインの動きはとても美しい。

あれができればアマゴに会うのはオマケだなあ……。

そんなことを感じるのもいつものことである。

同じ流れで若干小ぶりのサイズを2匹追加した私に、吉田川名物の「釣れない時間」が訪れる。

対岸の岩をぼんやり見ていると10cmほど水位が落ちているのをようやく発見。
なあんだ、このせいだ。

オモリを4Bから2Bに落として再び流れに対峙(たいじ)すると、流し仕舞いの吹き上がりでやっぱりアタリ。

今日一番の重さに顔が緩み、相棒に「いいヤツだよ!」と声をかける。

余裕をカマしたのが悪かったのか、アマゴは反転してハリを逃れていった。

リリースサイズをいくつか釣った後、おそらく先ほどバラした相手であろう良型アマゴも回収。

当日最大の22cmを追加したところで下手に下がって行ったAT君と再合流。

フッキングには至らなかったものの、一度フライアマゴが出たと頬を緩ませる。

これを機に場所を変わることにした。

道の駅磨墨の里下へ移動

少し下流の小淵、立光地区のトロ瀬と撃沈し、遅めのお昼を兼ねて道の駅磨墨の里へ流れ着いた。

駐車場から眺めると、真下のポイントがいい顔を見せている。

早速、階段を降りて流れをつぶさに見てみると、なんとライズしているじゃないの!しかもあちこちで!

AT君、待っていましたとばかりにキャストする。

彼の邪魔をしないように私もサオ出し。

フライにアマゴが出るのを見ていると、こちらにもコツコツとアタリ。

小さいが美しいアマゴがタモに収まった。

ここでもう一人の釣友YT君が合流。

ジモッティ出身の彼は面倒なのかウエーダーもはかずに普通の長靴で登場。

渓流釣りをなめてんじゃないの?

笑いながら3人並んでサオを振る。

獲物にガツガツすることなく、のんびりと冗談を言い合って川の感触を堪能できる。

そんなこの時期独特のホワンとした感覚が私は好きである。

10匹のノルマを達成した私は、冷えた背中を丸めながらとっくに降参していた2人とともに納竿した。

さて、最後に登場したYT君、真面目にサオも振らずに何をしに来たんだろうと思っていたら、とってもおいしいお土産を用意してくれていた。

この時期まだはしりのコシアブラと今やとっても貴重なアズキ菜だ。

うれしい!いいとこあるじゃないのYT君!

冨田家の春のセット。アマゴにアズキ菜、コシアブラ。

翌日の食卓は正に春の味覚満載!アマゴの素揚げにパラッと塩を振り、レモンを搾ると……、たまらんっ!アズキ菜のお浸しコシアブラの天ぷらタケノコご飯あさりのみそ汁

世間は花冷えの真っ最中であったが、おなかの中は春満開となったわが家の夕げであった。

<週刊つりニュース中部版 APC・三重渓流倶楽部・冨田真規/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2018年4月27日号に掲載された記事を再編集したものになります。
  

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