ヘラブナ釣り上達への道しるべ【野釣りの底釣り編②】

ヘラブナ釣り上達への道しるべ【野釣りの底釣り編②】

「バランスの底釣り・野釣り編」茨城県土浦市を流れる土浦新川での実釣を交えて、野釣りの底釣りでのキーポイントを戸張 誠に解説してもらおう。今回は野釣り場と管理池の大きな相違点について理解を深めてみよう。戸張 誠いわく底の地形と状態、水位変動、それと障害物の有無。大切なのはそれらがどのくらい釣りに影響するかを把握することだ。

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淡水の釣り ヘラブナ釣り

野釣りと管理池の違い

ヘラブナ釣り上達への道しるべ【野釣りの底釣り編②】河口付近が馬の背になっている土浦新川。

底釣りにおいて、野釣り場と管理池(釣り堀など)の相違点とは?

戸張 誠
「フラットな底はまず存在しないのと水位の変動、それと流れでしょう。さらにこれは底釣りに限ったことではありませんがジャミの有無も大きな違いでしょう。」

 

それらは底釣りの基本をマスターしていれば対応可能なことですか?

戸張 誠
「いいえ、それだけでは不十分です。 野釣りでは基本にプラスして、臨機応変に対応する引き出しの多さが求められます

 

つまり対応能力を身に付けると?

戸張 誠

「ただしそれは釣ることが10だと仮定するなら、そのうちの2割程度でしょう。
8割は基本。

これを体得しているなら、残りの2割の引き出しを自分に加えればいいのです。
難しいことではありません。

対応策

ヘラブナ釣り上達への道しるべ【野釣りの底釣り編②】野では障害物が多い。

 

では前述した相違点に対しての対応策を解説していただけますか。まずはフラットではない底ですが。

戸張 誠
 

「底に生えている藻や木、ゴミ、枯れ草など堆積物の有無。これらをエサ打ちする前に把握する必要があります。

藻や草なら根掛かっても外せますが、木や岩、不法投棄したタイヤなどの大きなゴミがある場所では釣りにならない。」

 

竿の長さ(ウキを立たせる位置)を変える、釣り座を移動する、底釣りをあきらめる。
方法はこの3点でしょうか?

戸張 誠
「そうですね」

 

では草や藻はどうですか?よく藻穴や藻面の釣りなどと言いますが?

戸張 誠
草や藻のある場所を予め把握しておけば、率先して入りたい場所です。

 

つまり草周辺や藻穴藻面の釣りができる対応能力を体得しているのを前提とした話ということですね?

戸張 誠
「藻面で釣れると誰かに勧められても、場所に応じた釣り方ができなければただの障害物にしかなりません。つまり魚はいるのに食いアタリに繋がらない可能性がある。 ただし藻や草があるのかないのかは、不慣れであっても底の状態を把握することは可能なはずです。」

 

例えば底立てをしたあとにカラバリで打ってみるとかですか?

戸張 誠
「そのうえで草や藻の上を狙うのか、それともそこは外すのかを自分の技量と相談したうえで判断すればいいでしょう。 時期にもよりますが、確かに草や藻がある所に魚は潜んでいることが多いです。 しかし、それが釣果に直結するとは限りません。」

 

ヘラブナ釣り上達への道しるべ【野釣りの底釣り編②】宙を狙うのもあり。

外すとは宙釣りを選択する、または草や藻がない所にエサ打ちする。
この2択ですね?

戸張 誠

底釣りにこだわるのは、野釣りにおいていい判断ではありません。
場合によっては底釣りポイントであっても宙釣りが成立する。
さらに流れ川であっても底釣りではなくタナを切った方が釣れる場合もあります。

底釣りは確かに魅力的ではありますが、底や魚の状態次第では宙釣りもあり得る。
ですので準備だけは怠らないようにしましょう。

仮に舟釣りでポイントに着いたが、宙のエサがなくて釣りができなかったではあまりにお粗末過ぎます。

荷物は多くなりますが、『いい釣果を残すため』と考え準備万端で釣り場に向かいたいですね。」

 

【野釣りの底釣り編①】から読む

<戸張 誠/TSURINEWS編>

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土浦新川
この記事は『週刊へらニュース』2018年4月13日号に掲載された記事を再編集したものになります。